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支台築造(歯の土台)の保険と自費の違いとは?土台の材料にこだわる理由

神経の治療をした歯は、むし歯で大きく削られ、内部の多くが失われています。そこに被せ物(クラウン)を入れる前に、歯の中にしっかりとした「土台」をつくります。これが「支台築造(しだいちくぞう)」です。
土台は治療が終わると完全に隠れてしまいます。しかし、毎日の食事で被せ物にかかる強い力を最初に受け止めるのは、実はこの土台の部分です。家づくりと同じで、目に見えない基礎がしっかりしているほど、上にある被せ物を長く安心して使い続けることができます。
北野坂鳥居歯科医院では、この土台の材料を保険診療と自費診療で適切に使い分けています。
保険診療の土台:必要な機能をきちんと回復する
保険診療では、クラレノリタケデンタル社の「クリアフィル DCコア オートミックス ONE」を使用しています。
接着剤(ボンディング材)が不要な一体型で、手順が少なく、限られた診療時間でも極めて安定した治療ができる優れた材料です。適切な手順に則って行えば、噛む機能を十分に回復できます。
ただし保険診療には、国が定めたルールによって使える材料や手順に厳格な制約があります。色調の選択肢が限られること、時間や工程の面で一つひとつの操作に十分な時間的余裕をとりきれないことは、制度上どうしても避けられない部分です。
自費診療の土台:LuxaCore Z Dual を選ぶ理由
自費診療(自由診療)では、ドイツ DMG 社の「LuxaCore Z Dual(ルクサコア Z デュアル)」を使用しています。材料の選択に一切の制約がないぶん、私たちが「この患者様の歯を最も長持ちさせるにはこれを使いたい」と確信できる最高の材料を選んでいます。
① ジルコニアを配合した、強さへのこだわり
製品名にある「Z」はジルコニアを意味します。ナノサイズのジルコニア微細粒子を配合することで、非常に高い強度と耐摩耗性を誇ります。奥歯のように毎日強い噛む力がかかる部位では、土台自体の強さが歯根の破折を防ぎ、長期的な安定へとつながります。
② 光が届かない根の奥までしっかり固まる
光照射と化学反応(自然硬化)の両方のハイブリッドで固まる「デュアルキュア型」です。光が届きにくい根の深い部分であっても、確実にムラなく硬化させることができます。
③ 精密に整えられる高い扱いやすさ
ペーストは盛りやすく形を整えやすい性質があり、硬化後は天然歯に適度に近い硬さで削りやすいのが特長です。被せ物がぴったり隙間なく合うかどうかは、土台の形をどれだけ精密に整えられるかにかかっています。ここで精度を極限まで上げられることは、最終的な被せ物の適合性の良さに直結します。
④ 天然の歯と見分けやすい色調:
土台のレジンと、残っているご自身の歯の境目がはっきりと目視できるため、最終的な形を整える(形成)の際に境界を正確に確認でき、仕上がりの精度が飛躍的に上がります。
⑤ X線で確実な確認ができる
X線(レントゲン)に写りやすい性質があり、治療後の状態を画像で細かく確認できます。見えない部分だからこそ、あとからしっかりと治療の確かさを追えることはとても大切です。
材料だけでなく「かける手間と時間」も違います
自費診療では、使用する高機能な材料に加えて、「一つひとつの工程に十分な時間をかけられること」が最大の強みであり違いです。
専用の接着システムを別に使い、歯の内部の処理を1ステップずつ丁寧に行い、気泡が1ミリも入らないよう顕微鏡などで確認しながら慎重にペーストを積み重ね(築盛)、完全に硬化させてから緻密に形を整えます。工程は必然的に増えますが、そのぶん一切の妥協なく丁寧に仕上げることができます。
保険診療の土台は、一般的な土台として十分な性能を持ち、スマートに安定した治療ができます。一方、自費診療の土台は、ジルコニア配合により強度と耐摩耗性に徹底的に配慮した材料を使い、歯と見分けやすい色調のおかげで精密な形成がしやすくなります。さらに、高度な接着処理を含めた工程を丁寧に重ね、十分な時間を確保して仕上げられる点が大きな違いです。
こんな方には自費の土台をおすすめしています
・奥歯など、毎日強い力がかかる歯を1日でも長く使いたい方
・オールセラミックやジルコニアなど、自費の上質な被せ物をご希望の方
・一度治療した歯を、二度と再治療(やり直し)をせずに使い続けたい方
・見えない土台の部分にこそ、徹底的にこだわって最善の治療を受けたい方
とくに自費の被せ物は、光を透過する透明感のある美しい素材(セラミックなど)が多く、土台の色や状態がそのまま最終的な見た目の美しさに影響します。せっかく綺麗で高品質な被せ物を選ぶなら、それを下から支える「土台」にも同じ品質を求めることを強くおすすめします。
おわりに
土台は、すべての治療が終われば完全に患者様の目からは見えなくなる部分です。だからこそ、材料にも、治療にかける手間暇にも一切妥協したくないと私たちは考えています。保険診療の土台も、適切に行えば十分に機能する素晴らしい治療です。
そのうえで、「より長く、より精密に、歯を破折から守りたい」という理想を目指す方には、自費の土台という最高の選択肢があります。
神戸・三宮の北野坂鳥居歯科医院では、患者様の大切な天然歯の根っこを残すため、見えない基礎工事から精密な治療を行っています。それぞれの違いを分かりやすく丁寧にご説明しますので、お口の状態やご希望に合わせていつでもお気軽にお選びください。
監修者 鳥居 秀平 医療法人社団 悠和会 北野坂鳥居歯科医院/理事長

「医は仁術」の理念に基づき、患者様の気持ちに寄り添い、誠実で愛情ある治療を行うことを大切にしています。当院では、患者様の不安や希望を伺い、その方に適した治療を提供することを重視しています。オペ室や歯科用CT、マイクロスコープなどの設備を整え、安全で信頼できる治療環境を整えており、スタッフ一同、患者様の大切な歯を守るために努めております。
略歴
1994年 日本大学松戸歯学部卒業
1996年 英国マンチェスター大学研究在籍
1998年 国立大学 東京医科歯科大学大学 歯学部 文部教官
1998年 東京医科歯科大学付属歯科衛生士学校 講師
1999年 国立大学法人 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 顎顔面機能再建学系専攻 文部科学教官
2001年 北野坂鳥居歯科 開業
所属
日本口腔インプラント学会 専門医、指導医
アジア口腔インプラント学会 認定医

078-321-0146


